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RSSフィード THE END OF DISAPPEARANCE(完結)

日時: 2014/02/17 03:03
名前:

消滅…
 
再臨…
 
真実の出現…
 
そして……〝最後の消滅〟が始まる。
 
 
※DISAPPEARANCEシリーズ最終章です。
 故に過去作品を見てないと分からないとこがしばしば出るかもしれません。
 
☆☆☆☆☆過去作紹介☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
・第1作目【DISAPPEARANCE】>>[225]
  ――そこは人類が滅亡した新世界。かつて人類を愛した者達と、憎んだ者達の戦争。
  ――その果てにある「モノ」とは―――――――
  
  シリーズ1作目。
  人類が滅亡した世界で戦うメダロット達の
  愛とか、友情とか、復讐とか、その他もろもろが交差する群像劇
 
・第2作目【REAPPEARANCE】>>[429]
  ――あの戦争から2年の月日が経った
  ――ようやく平和を取り戻した世界に大事件が巻き起こる
  ――そしてあの仲間達が…
  ――〝再び現れる〟

  DISAPPEARANCEから2年後の世界を描いたシリーズ2作目。
  N・G・ライトの復活に執念の炎を燃やすF・G・シャイン
  彼女によって引き起こされた事件は、大戦の勇者達による壮大な同窓会となる
 
・第3作目【APPEARANCE of TRUTH】>>[786]
  ――あの戦争の3年前
  ――世界を駆け巡った者たちがいた
  ――今…〝真実の姿〟が現れる

  DISAPPEARANCEの3年前を描いたシリーズ3作目。
  エデン軍リーダー直下諜報部 通称トゥルースが主人公を務める
  人知れず起こり、人知れず解決された、語られることの無い黒歴史の物語
 
・【とっても分かりやすい時系列の説明】
   APPEARANCE of TRUTH
      ↑3年前             
   DISAPPEARANCE    
      ↓2年後             
   REAPPEARANCE      
      ↓5年後             
   THE END OF DISAPPEARANCE(本作)  
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
 
 
☆目次☆
第零話  【プロローグ】>>1
第一話  【魔の事件】>>2
第二話  【宝条一族】>>3
第三話  【主人公】>>4
第四話  【エルドラージ覚醒】>>5
第五話  【ネオ】>>6
第六話  【メダロットあらざる者】>>7
第七話  【THE END OF HOJO FAMILY】>>8
第八話  【宝条レツィア】>>9
第九話  【プロト】>>10
第十話  【死神の誕生】>>11
第十一話 【次元の狭間】>>12
第十二話 【J-E-N-O-M-U-S】>>13
第十三話 【宝条レツィアの遺産】>>14
第十四話 【闇のクリスタル】>>15
第十五話 【宝条~その血の運命~】>>16
第十六話 【不幸のメダロット~THE BEGINNING OF DISAPPEARANCE~】>>17
第十七話 【クリスタルのある教会】>>18
第十八話 【大樹幻想 ~Necro-Fantasy】>>19
第十九話 【ネクロファンタジア】>>20
第二十話 【引き裂かれし永劫】>>21
第二十一話【疾きこと風の如く、徐かなること林の如し】>>22
第二十二話【侵略すること火の如く、動かざること山の如し】>>23
第二十三話【THE END OF DISAPPEARANCE】>>24-25
第二十四話【激動の七日間】>>26
第二十五話【とある科学の超天使砲】>>27
第二十六話【ストーンオーシャン】>>28
第二十七話【スターダストクルセイダース】>>29
第二十八話【破滅への使者】>>30
第二十九話【十字架ノ墓】>>31
第三十話 【Love Grows】>>32
第三十一話【My Diamond】>>33
第三十二話【クリスタルワールド】>>34
第三十三話【The Extreme】>>35
第三十四話【ダイヤモンドは砕けない】>>36
第三十五話【Doppio】>>37
第三十六話【絶対支配】>>38
第三十七話【Pure Heart】>>39
第三十八話【ダブルアーツ】>>40
第三十九話【スティール・ボール・ラン】>>41
第四十話 【ボーダーオブライフ】>>42
第四十一話【ロケットでつきぬけろ!】>>43
第四十二話【有頂天変~Wonderful TRUTH】>>44
第四十三話【REAPPEARANCE】>>45
第四十四話【アルティメットトゥルース】>>46
第四十五話【この世界に残された最後の希望】>>47
第四十六話【ジャスティスブレイカ】>>48
第四十七話【黄金の風】>>49
第四十八話【RED ZONE】>>50
第四十九話【ビッグブロックの決戦】>>51
第五十話 【FINAL FANTASY】>>52-53
第五十一話【光を求めて】>>54
第五十二話【光の流法】>>55
第五十三話【バイツァ・ダスト】>>56
第五十四話【戦闘潮流】>>57
第五十五話【Shout!】>>58
第五十六話【最後の闘い】>>59
第五十七話【ファントムブラッド】>>60
最終話  【破】  >>61
ホントの最終話【謎】>>62
作者談【ライナーノート~元ネタとか裏話とか言い訳とか~】>>63-65
 



Re: THE END OF DISAPPEARANCE ( No.57 )
日時: 2013/04/08 05:09
名前:

第五十四話【戦闘潮流】


ブラックメイルは竜とタインがケフクージャを倒して間もなく、竜に軍の指揮を任せて、自分はまだ外で戦い続けている死神達の殲滅に向かった。
その時用いた言葉は適材適所。
考える事が苦手なブラックメイルは戦い、考える事が得意な竜に指揮を指せた方が良いという意味だ。
 
しかし、現実にはこれは方便だ。
ブラックメイルは戦っていなければ、ある事を延々と考えてしまうために、とにかく体を動かしたかっただけなのだ。
 
今はすでに、トゥルースによってSUPENAGUが機能停止し、死神達の動きも完全に止まった。
もうブラックメイルが戦う必要はない。
だから、また彼は考えてしまう。
先ほど、生と死の狭間に閉じ込められたと聞く、ビーストマスターの事を。
 
 
ブラックメイル:「……やっと、やっとだったのにぃ~…よッ……」
 
 
初めてブラックメイルとビーストマスターが顔を合わせたのは、アークビートルDがラヴドリーダーをしていた初代ラヴドの作戦会議だった。
ティレルビートルに格闘の才能を見出され、ラヴドに入隊させられた彼は、その作戦で最前線で戦う手筈になっており、ビーストマスターはその援護射撃をする手筈になっていた。
「よろしくたのむぅ~…ぞッ」と大きな声であいさつしたブラックメイルにビーストマスターは「何ですか、この無骨で、がさつで、小汚い男は?」と言った。
最悪の出会いだった。
それ以来、しばらく2人は同じ任務につく事はなかった。
 
だが、ある出来事をきっかけにブラックメイルはビーストマスターのそばを離れられなくなった。
それこそが、ビーストマスターのラヴドでの初めての暴走だった。
別々の任務だったが、敵を追いかけるうちに偶然、ブラックメイルはビーストマスターの担当している任務の領域まで踏み込んでしまった。
それでもかまわず敵を追い続けたが、その敵は茂みの向こうからいきなり現れたビーストマスターと、頭と頭をぶつけてしまう。
 
そして、ビーストマスターは暴走した。
 
ブラックメイルは野生の勘で、頭を殴って暴走を止めたが、ビーストマスターはほんの数十秒の間に、その辺りは全て炭に変えていた。
その後、ブラックメイルはアークビートルDに直談判し、ビーストマスターと同じ任務ではなくとも、近い任務地に送ってもらうようにした。
そうして何度もビーストマスターの暴走を阻止してきた。
 
そうしているうちにビーストマスターもブラックメイルも持ち前の戦闘能力のおかげで、軍の中で名をあげていた。
であった当初こそ最悪の仲であった2人だったが、流石にお互いの実力は認め始めたらしく、以前ほど仲の悪い間柄ではなくなっていた。
 
そうこうしているうちに2度目の戦争がはじまり、アークビートルDが死に、ティレルビートルが死に、ビーストマスターがラヴドのリーダーとなる。
リーダーという重圧に顔から疲労の色を浮かべるビーストマスターをブラックメイルは陰ながら支え続けた。
そして、戦争が終わった後、ビーストマスターから言われた。
「初めて会った時は失礼な態度を取り、申し訳ありませんでした。 これからラヴドとエデンは国としてやっていこうと思います。どうかブラックメイルさんの力をかしてはいただけないでしょうか」
あの嫌味で、お高く留まっていた男が、ブラックメイルに丁寧に頭を下げてこう願い出たのだ。
ブラックメイルは背筋が猛烈に痒くなるのを我慢しながら、了承した。
 
ラヴドリーダーになり、さらにはラヴド国王になり、ビーストマスターは変わった。
心から国王として民の幸せを考えていたし、凶悪な事件に本気で頭を抱え、知力を振り絞っていた。
破壊を得意とし、どこかしら自己中心でナルシストなところのあった昔とはうって変って、この男は成長していた。
ようやく国の王として、本気で国民を愛する事が出来るようになっていた。
 
 
そんな時に起きたのが、今回の国王暴走事件であった。
 
 
ブラックメイル:「仮に戦争に勝ってもあいつの居場所が無いなんて……残酷すぎるんじゃねぇ~…かッ?」
 
ビーストマスターは生と死の狭間に閉じ込められたと聞いている。
いったいそれがどういうものなのかよく分からないが、ネーミングからして、完全に死んだわけではなさそうだ。
しかし、心配であることに変わりは無い。
動かなくなった死神達の肢体の山の中央で、ブラックメイルは溜息をついた。
 
ブラックメイル:「…………ッ!?」
 
その時、ブラックメイルは遥か遠くに〝何か〟の気配を感じた。
具体的に何なのかは分からない。
しかし、ブラックメイルの野生の勘が言っている。
〝何か〟が帰ってきたのだと。
 
 
 
―――――――――――――――――――――――――――――― 
 
 
ワンダ:「ウッ……グァ……」
 
ナギサ:「ワ、ワンダ!! どうして……」
 
ナギサの治癒に体の半分を使ってしまったワンダは飛行し続ける事も難しくなっていた。
しかし、ワンダは満足そうに微笑む。
 
ワンダ:「〝どうして〟という問いに対する、答えはただ一つ……
    〝私、ナギサさんいないと泣いちゃうから〟…………なんて……ね……」
 
ワンダは初代主人公だ。
しかし、やはり普通の女の子でもある。
戦争の為、戦いの為、ラスボスを倒す為、そんな理由の為にナギサを見殺しにする事は出来なかったのだ。
 
ナギサを抱えながら、よろよろと高度を落とし始めるワンダ。
辺りを飛んでいた同盟軍のメダロットが、あわててワンダの体を支える。
もはや、ワンダは戦える状態ではない。
 
 
ジェノムスはそのワンダの様子を落下しながら見ていた。
そして、ほくそ笑む。
すでに右腕と頭のネオの浸食は完了している。
あとは脚部と左腕の浸食が終われば、今度こそ、ジェノムスは世界の頂点に君臨できる。
シスターワンダによる光線を浴びた時はあやうく死にかけたが、宝条レツィアの遺産ワンダが戦えなくなったこの状況は、ジェノムスにとって最大のチャンスであった。
 
 
ところがどっこい。
そう簡単に、ジェノムスの思惑通り事が運ぶわけがない。
 
 
シゴゴゴゴゴゴ……
 
 
ジェノムス:「……まさか!」
 
ジェノムスの下方の空間に裂け目ができる。
その裂け目が何なのか、ジェノムスにははっきり分かった。
そして、そこから誰が出て来るかもだ。
 
ジェノムス:「ま、まさか……貴様までも、生と死の狭間を行き来できるようになるとは……ッ!!」
 
生と死の狭間から現れし者、それを見たワンダは思わず歓喜の声を上げる。
 
 
ワンダ:「ビーストマスターさんッ!!」
 
 
ビーストマスター:「 う お お お お お お お お お お お お お お お お ! ! ! ! 」
 
 
ビーストマスターは帰還した!!
そして、その姿を見た時、ワンダは、そしてナギサは、喜ぶと同時にハッとした。
 
彼の姿は、生と死の狭間に行く前と、戻ってきた後で変わっていた。
変わっているといってもほんの一部分だけだ。
彼の背中に、世の果てに似ている〝漆黒の翼〟が生えているだけだ。
 
それだけの変化であるが、その翼の意味を知る者には、それだけの変化に大きな意味を感じさせる。
その翼は、かつて、〝ラヴドの英雄〟と言われた男が生やしていた翼と全く同じものなのだから。 
 
ジェノムス:「……チィッ!!」
 
生と死の狭間から現れ、真っ直ぐにジェノムスに向かって飛んでいくビーストマスター。
それを撃ち落とそうと、ジェノムスは先ほどナギサに向けて放った紫色の光線を、今度はビーストマスターに向けて放つ。
 
ビーストマスター:「まだ……負けません!!」
 
ビーストマスターはそれに対し、デスビームを撃って相殺する。
二つの強大なエネルギーがぶつかりあい、凄まじい衝撃波が生まれ、脚部の完治していないジェノムスはその衝撃はで上空へ吹き飛ばされる。
 
ワンダ:「キャアァーーーー!!」
 
衝撃は当然辺りにいたメダロットにも影響する。
ワンダ達もまた吹き飛ばされた。
 
ビーストマスター:「ワンダさん!」
 
ビーストマスターは、吹き飛ばされたワンダに向かって飛ぶ。
しかし、ワンダをしっかりつかんで離さなかったナギサが叫ぶ。
 
ナギサ:「大丈夫…ノープロブレムだよビーストマスターさん! 落下の衝撃は僕の心の壁で和らげる!!
    だから、ワンダは僕に任せてジェノムスを……ッ!!」
 
 
ワンダ:「違うわ、ナギサさん」
 
 
しかし、ワンダはナギサを止める。
決してナギサの反射を信用していないわけではない。
いや、むしろ絶対の信頼を置いているし、ワンダはナギサに助けてもらう気なのだ。
では何が違うのか。
それは、ビーストマスターはワンダを助ける為にこっち来ているわけでは無いという事だ。
 
ワンダは残った片腕を伸ばし、手を開く。
ビーストマスターもまた、片手を伸ばし手を開く。
 
パシィッ!!
 
そして、ワンダとビーストマスターは互いの手のひらをぶつけあい、タッチをした。
乾いた、心地よい音が響く。
 
 
ワンダ:「後は任せたわよ、〝新主人公〟!」
 
 
ビーストマスター:「はい、今までありがとうございました〝初代主人公〟!」
 
 
ネオを制する為に生まれたワンダ。
ネオを持つヴァレンを倒したワンダ。
ネオを持つビーストマスターを浄化したワンダ。
完全なるネオ、ジェノムスと対峙したワンダ。
 
彼女のネオと〝戦闘〟し続けるその運命は、〝潮流〟のようにビーストマスターへと流れつき、そして継承された!!
 
戦闘の潮流を受け取ると、ビーストマスターは空高くへ吹き飛んだジェノムスの元へと更に高度を上げて飛ぶ。
 
 
ジェノムス:「チィッ!」
 
ジェノムスはナギサを葬りかけたビームをビーストマスターへ撃つ。
ビーストマスターは再びそれをデスビームによって打消し、更にスピードを上げて飛ぶ。
 
ビーストマスター:「そんな危険な攻撃を使う戦闘……ここではしないで頂きたいですね」
 
ビーストマスターは脚部のコードをジェノムスに巻き付ける。グルグル巻きにする。
だが、ジェノムスもおとなしく拘束されるつもりはない。
腕からビーストマスター同様にコードを伸ばし、ビーストマスターをグルグル巻きにする。
ビーストマスターをそれを振りほどこうともしない。
ただ、ひたすらに高度を上げ続ける。
 
ジェノムス:「貴様……まさかッ」
 
ビーストマスターとジェノムスはお互いにコードでつながったまま、どんどんと高度を上げていく。
 
ビーストマスター:「ううおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
 
そして、
 
ジェノムス:「ぬうおおおおおおおおおおあああああああああああああああああ!!!!」
 
メダロットを超越したネオの飛行能力は、
つ い に 大 気 圏 外 に 飛 び 出 し た ! ! 
 
 
 
―――――――――――――――――――――――――――――― 
 
コスモス:「う、宇宙へ……」
 
カヲスが勝手に打ち上げた人工衛星から得られた画像を見てコスモスは唖然としていた。
安堵と不安が同時にくる奇妙な精神状態だった。
ひとまず、ビーストマスターはこの星からジェノムスを追放した。その安堵。
しかし、ビーストマスターがジェノムスに敗北すれば、ジェノムスは再びこの星へ帰還する。その不安だ。
 
『月……か……』
 
コスモスの元へ通信が入る。
その相手はカヲスだ。
 
『コスモス……すまないが………シスターワンダは…月までは……届かん………』
 
コスモスはハッと我に返って応答する。
宇宙へとジェノムスを連れて行ったビーストマスターの行動に、自分の立場を忘れていたのだ。
 
コスモス:「わ、分かりました。 ジェノムスが帰還する事を考慮して発射準備をお願いします。
    …………それにしても月まで行くとは……」
 
次元の狭間だとか、生と死の狭間だとか、非現実的な体験に比べれば、月や宇宙なんていうのは実に現実的なものだ。
しかし、それでも宇宙までメダロットが一人で行けるとは……ネオとはどんなに強い存在なのか、とコスモスは溜息をついた。
 
『月の……メダロット帝国……』
 
コスモス:「え? なんですって?」
 
カヲスが何かをつぶやいた。コスモスは疑問に思い聞き返す。
しばらく、カヲスは何かを考えていたが、やがて口を開いてこう言った。
 
『昔……月にはメダロットだけの…帝国があった……。 その帝国は……一時は人間にこき使われている…メダロットを……解放しにこの星へ……襲撃した事があるらしい……。結局…諦めて月に…帰ったらしいが』
 
コスモス:「そ、そうなんですか?」
 
『……その歴史は人間側に……抹消されている…がな………』
 
コスモス:「という事は、今あそこでビーストマスターさんとジェノムスが戦えば大変な事に……」
 
『いや…その帝国はすでに滅んだ………』
 
コスモス:「滅んだ?」
 
『あぁ……アガタヒカルやテンリョウイッキ達の死から…数年後……人間によって…秘密裏に滅ぼされた……
 人間達にとって………かつての月のメダロットの襲撃は……恐ろしかったのだろう…………』
 
コスモスはその話を聞いて不思議に思った。
カヲスはこの星で生まれたこの星のメダロットだ。
そして、人間達とはまったく交流することなく今日まで生きてきた。
どうしてそんな話を知っているのだろう?
人間によって秘密裏に滅ぼされた月のメダロット帝国を。
 
コスモス:「カヲス様、どうしてそんな事を知っているのです?」
 
『…………聞いた話だ』
 
コスモス:「聞いたって……?」
 
『昔のエデンには……月のメダロットの生き残りがいた……そいつから…聞いただけだ………』
 
コスモス:「その方は今は?」
 
『…………戦死したさ』
 
コスモス:「……そうですか」
 
コスモスはそれ以上カヲスを言及する事はなかった。
 
 
ともかく、ビーストマスターは誰にも迷惑のかからない戦場として、宇宙を選んだ。
今はそれだけ分かっていれば、それでいいのだ。

―――――――――――――――――――――――――――――― 
 
 

ジェノムス:「これが……メダロットどもを守る為に出した貴様の答えか!」
 
ビーストマスター:「さぁジェノムス……ここが最後の戦場です!」
 
2人は宇宙空間へ飛び出し、そのままのスピードで月面に直撃する。
その衝撃で、互いの拘束が緩む。
ビーストマスターはジェノムスの拘束が緩んだすきに、コードから逃れ、距離をとる。
ジェノムスもまた同様に距離を取る。すでにジェノムスは全身にネオを浸食させる事を完了させており、ここからは普通に戦えるはずだ。とはいえ、シスターワンダによって受けたダメージや、浸食に使ったエネルギーが大きい為、全快とは言い難い。
 
ビーストマスター:「ワンダさんの続けてきた戦闘は潮流の如く私に流れ着きました。 決して無駄にはしない……」
 
 
 尚、宇宙空間では空気が無いため、空気の振動で音を伝える事は出来ない。
しかし、2人は電波で互いの意志を伝えていた。
 
 
ジェノムス:「 来 る が い い ! 下 等 な る メ ダ ロ ッ ト よ ォ ォ ォ! ! 」
 
 
 
ビーストマスター:「 あ な た は 私 が ハ カ イ ス ル ゥ ゥ ゥ ! ! 」