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RSSフィード リレー小説 メダロットRise
   

日時: 2012/10/29 01:08
名前: 凍零

※お知らせ
・今まで使っていた「リレー小説 メダロット ライズ」は都合上、凍結することになりました。
 これからはこちらで話を進めていきたいと思います。
 ご迷惑をおかけしますが、今後ともよろしくお願い致します。
・メンバーに雪の城さんを追加しました。



リレー小説をやるにあたって
■順番(略敬称)
1:凍零
2:ゼブラー
(3:鎌兎)
(4:土竜)
5:カヲトリス
6:地
7:雪の城


一周したらまた最初に戻ります。
()がついている間、その人の順番は抜かしてください。

■この小説について
今まで「リレー小説 メダロット ライズ」で投稿していた話を再構成し、設定等も一部変更しています。
なので、上記の小説とは全くの別物と思ってくださって構いません。

■注意事項
・次の方が投稿するのは、前の方が投稿し終えて3日経ってから。3日経ってからの1週間以内が基本的の原則です
※修正期間中は10日間ルールは無しで、書いた人の次に書く人も、同じ日に投稿してくださって構いません。
ただし、一日一周のみです。

細かい事等に関しては「リレー小説 メダロット ライズ」を参考にしてください。



Re: リレー小説 メダロットRise ( No.93 )
   
日時: 2013/06/29 00:42
名前:

第60話 記憶を旅して ~trip to memories~


 
メダロット甲子園。
エデンでの悲惨な戦争の後に開催されたロボトル大会であったが、エデンの二の舞となる悲惨な結果を残した大会。
はたしてこの甲子園に意味はあったのか?
やる意義はあったのか?
多くの犠牲を払った代償として、少しでも救われた者はいたのか?
 
いない。
 
皆、少なからず精神に傷を負った。
嫌な記憶として永久に心に刻まれる事だろう。
しかし、その恐ろしい記憶が、メダロット甲子園を取り巻いた様々な悪意のお陰で、ある記憶を呼び起こした。 
 
 
雨月惣葉の記憶である。
 
 
それが幸せな事であるかどうかは分からないが、あの甲子園に何か意味があるとするならこれだろう。
 
 
――――雨月惣葉は心火らが言うとおり、フォーミュラー計画の研究員であった。

若くして、彼はメダロットに関する研究で賞を取り、この計画へ招待された。
というのも、ナンバー0エグゼリオの暴走によって足りなくなった研究員を補給するつもりで呼ばれたのだった。
当時の彼は他の研究者達と同様にひたすらに未知のエネルギー、フォーミュラーを研究していた。
 
いかにしてこの膨大なエネルギーを利用するか?
いかにしてエネルギーを安定させるのか?上手く制御するのか?
日夜数式と格闘を繰り広げていた彼は次第に食事を取らなくなり、部屋に篭りきりになった。
しかし、彼はそれを苦には思わなかった。
楽しかったのだ。
フォーミュラーを、そしてメダロットを研究する事が。知ることが。
 
しかし、彼の数式との格闘は意外な形で終わりを迎える。
 
「おい坊主、いい加減に休まないと風邪引くぞ?」
 
惣葉が部屋でフォーミュラーフレームナンバー3ベリアルのデータと自ら計算した数式とを見比べて唸っている時だった。
同じように白衣を着た中年の男が惣葉の机の上に丼いっぱいの白米を置く。
惣葉は別にいらない、と言おうと思ってブスっとした顔でその男の方を見る。
 
「おっと悪い、醤油かけんの忘れてたわ」
 
惣葉の不満そうな顔の解釈を間違った男は、そう言って白米に醤油をたらたらとかけ始めた。
やばいこの男、早く何とかしないと……と惣葉が頭を抱えているところに、背後から今度は女性の声が。
 
「あなた! 卵忘れてるわよ!」
 
振り返ると、その女性は生卵を格指の間に合計8つもって仁王立ちで立っていた。 
そして、どうしようもなくなって惣葉はその男女と卵かけご飯を食べるハメになった。
 
これが雨月惣葉が月島夫妻、『月島 歩』と『月島 桜』に出会った時であった。
 

2人はいつも1人で黙々と研究をしている惣葉を心配して話しかけてきたらしい。
惣葉はこのプロジェクトの中で最も若い研究者であったので、実家に残してきた息子達を思い出したらしい。 
月島夫妻と出会って以来、惣葉の研究室生活は一変した。

息子と重なるのか、月島夫妻は惣葉を息子のように可愛がった。
惣葉はそれを鬱陶しいと感じていたが、毎日のように話される息子や娘の話。
そしてどこか人をひきつけるような人柄に惣葉は次第に心を開き始めていた。
 
そんなある日である。
 
自我が不安定であったベリアルが言葉を発したのだ。
 
「ソウハ……オレノ…………マスター」
 
研究者達は驚いた。
ベリアルがマスターと言う言葉を使い、しかもこのプロジェクトで一番遅くに加わった惣葉を指名したのだ。
無論、惣葉も驚いた。しかし、それ以上に嬉しかった。
このプロジェクトで一番若くとも、一番努力してきたのは惣葉だ。
それは部屋に篭りきりで研究に没頭していたことからも分かるだろう。
それが今、ここで報われた。
「FFがマスターを求める」という研究成果、そしてそれに選ばれたという優越感があった。
 
惣葉はこれは月島夫妻のお陰だと思った。
今まで惣葉はメダロットと心を通わせたことなど無かった。
常に単なる研究対象としてしか見ていなかったからだ。
しかし、月島夫妻とのふれあいの中で惣葉はいつの間にか愛だとか友情だとかそういう数式に表せない感情を学んだ。
学んだのだと自ら分析した。
今まで不安定だったはずのベリアルが惣葉を選らんだのは、惣葉のベリアルに対する〝熱心さ〟に〝心〟が加わった結果だと思った。
 
以来、不安定だったベリアルの精神は見る見るうちに安定した。
フォーミュラープロジェクトは順調に進み、実用化の目途も立ち始めていた。
人工的なフォーミュラー、ウィネの開発もまた実用化の一歩であった。
 
しかし、悲劇は起こる。
アルバート・ゼーバッハによるフォーミュラーフレームの暴走事件だ。
 
その時、月島夫妻は惣葉の目の前で死んだ。
彼らを殺害したのはフォーミュラーフレームナンバー1ギルティ。
エグゼリオを覗く4体+1体のフォーミュラーの中でも格別精神が安定しており、よく科学者達とコミュニケーションもとっていた機体だった。
その圧倒的な力の前に、あっさりとその命を散らした月島夫妻、そして暴れまわるフォーミュラー達。
それを見て惣葉は思った。
 
このフォーミュラーの力の裏には何かとてつもない存在がある。
例えば、どこかの宗教で信じられているセフィロトのようなそんなとてつもない存在が……。
そう思った惣葉は月島夫妻の死に涙を流しながらも、他のフォーミュラー同様暴走したベリアルの下へ走った。
 
「ベリアル!!」
 
「GUUUU……」
 
惣葉の姿を見て、暴走したベリアルは少し怯んだ。
恐れずにベリアルの前に立ち、惣葉は怒ったような泣いたような声で叫ぶ。
 
「お前達は……何者だ!? どこから来た! 何が目的だ!! 真実を……フォーミュラーの真実とは何だ!!!!」
 
このとき、惣葉は心のそこからフォーミュラーを知りたいと思った。
その真実を知りたいと思った。
何故、月島夫妻が死ななくてはならなかったのか?
夫妻を殺したこの力の正体は何なのか?
惣葉の全神経はそれを知るためだけに稼動していた。
 
その瞬間……
 
 
 
 シ ュ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ … … ! ! ! ! ! 
 
 
空間が歪んだ。
何が起こったかもわからないうちに惣葉とベリアルは空間の歪みに飲み込まれ……そして記憶を失った。
 
 
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 
惣葉は幼少の頃、暴走したメダロットに攻撃された。
惣葉の両親はその時そのメダロットに殺された。
惣葉の友達はメダロットの起こした事件で死んだ。
惣葉の恩師もまたメダロットに殺された。
メダロットは忌むべきものだ。
そうして惣葉はメダロットを避けて今までずっと生きてきた。
 
これもまた惣葉の記憶である。
その時の記憶を彼がよく覚えているし、目を瞑ればその情景が思い浮かび、手が震えそうになる。
  
しかし、これは嘘だ。
今の惣葉になら分かる。
 
メダロット甲子園で結社の人間とふれあい、そしてエグゼリオと会話し、取り戻した記憶と明らかに矛盾する。 
歪んだ空間に飲み込まれた後、何があったのか……実は惣葉もそこまでは覚えていない。
しかし、惣葉は思う。
何者かによって、この偽の記憶を刷り込まれてしまったのではないかと。
 
それが一体何者なのか?
エグゼリオの言うとおりセフィロトなのか?
だとするならば、惣葉はフォーミュラーを集めなければならない。
フォーミュラーの裏にいるセフィロトの真実を暴き、決着をつけなくてはならない。
 
そう考えていた惣葉にマグル職員の報告が耳に入る。
 
 
「ヴァン軍です!! ヴァン軍がこちらに向かって進軍を始めました!!!
 応戦していますが、〝次々と変形するメダロット〟に手も足も出ません!!!」
 
 
「次々と変形するメダロット!!?」
 
惣葉は大声を出して椅子から立ち上がった。
近くにいた心火も同様だ。
一歩が二人の反応を見て言う。
 
「ま、まさか……」 
 
「あぁそうだ……」
 
惣葉静かに、しかし力強く告げた。
 
 
「最後のフォーミュラーフレーム、ナンバー4モアだ……!」
 

 
 
 
  
60話 完


―――――――――――――――――――――――――――
記憶戻った癖に語られない惣葉君の記憶教える回。
というか、エデン組は「ウタヒメ」「ネリス戦」「ロクショウ忘れた人」「ヒーロー」と消化するイベントが多すぎてカオスなので手が付けられず……。
戦国だったらとりあえずヴァハ倒せばいいんじゃね?って事で触れてみました。
あとタイトル遊んだ。


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