>> メダロットライズ にもどる
Re: Point of No Return ( No.12 )
日時: 2014/10/24 02:55
名前: メアリー


03話


ジューロ「ドール様、こんにちは」
アラタ「ドール。かわりはねぇか?」

同僚に作戦内容を伝えた終えた時に、呼ばれた声に振り向けば二機が手をあげてドールへと笑顔を向けていた。
二機が揃っている場面はけして珍しくはない。彼らは再会してからまたすぐに意気投合したと本機たちから聞いていた。彼らが歓迎の姿勢をしているのは一見からして間違いはないが・・・。
ドールは周りを見回した。
急に親しくなった自分達を怪しんでいるのだろう。周りの同僚たちは自分たちに注目をあつめている。

アラタの目を見る。

彼は隣にいるジューロにも気付かれないぐらい、真剣な瞳でこちらを見ている。

ドールは微笑を浮かべると彼らへと歩み寄った。

ドール「ああ、こちらは変わりない。お前たちはどうだ?」






マザー「あなたに友人ができたとききました」

ジューロとアラタ、二機といるのが日常になった頃。定期連絡にマザーの元に向かうと彼女は生暖かい優しい笑みを浮かべ、ドールを見ていた。
その笑みをみた時から嫌な予感はしていたが、去り際、マザーに言われたのだ。

ドール「・・・友という程のものでは」
マザー「そうですか?私に教えてくださった者は、貴方がすごく嬉しそうに話をしていたと伝えてくれましたよ」
ドール(私がすごく嬉しそうだなんて、どこのバカがそんな勘違いを。いや、あいつらと話している時は楽しいし大事な者だけれどいや、違う)
ドール(ああ、バカが。マザーの前で!)
ドール「っそれは、その、理由が」
マザー「理由?」
ドール「はい。あいつらと一緒にいるのは、全ては一門の将来のことを考えてなのです」
ドール「他の一門との友好関係を作るために、年の近い彼らとあえて仲良くしているのです。それに、我らナイトメダル一門だけでは足りない部分も、カブトとクワガタが加わればさらなる強化につながります。将来的には立派な結束となり、必ずマザーを助ける術になります。あと利点はそれだけではなく他にも」
マザー「解りましたわ」
ドール「すみません。勘違いをさせてしまって」
マザー「いいえ、あなたにいい友達ができたのは私も嬉しいのですよ」
ドール(解ってないではないか!!!!)

思わずツッコミをしそうになったが堪え、マザーを見れば彼女は生暖かい笑みをさらに濃くし、ドールへと近づいた。青い色の頭部に触れ、マザーは優しく撫でた。
それに戸惑うも、近づいたマザーを直視できず視線を落とす。

マザー「本当は私もあなたの友達になりたいのですよ。友達になって貴方を支えてあげたい」
ドール「そんな恐れ多いこと」
マザー「でも、あなたは私と友達になりたくはない」
ドール「い、いえ」
マザー「だからいつか。あなたが心から友だと言える存在ができればいいと思っていたのですよ。だから、今、すごく嬉しいのです」
ドール「・・・マザー」
マザー「あなたはまだ若い。年相応の喜びがあなたに訪れることを願っていますよ。ドール」
ドール「ありがとうございます。マザー」
マザー「いつか、あなたのお友達のこと、たくさん聞かせてくださいね」

Re: Point of No Return ( No.13 )
日時: 2014/10/05 00:00
名前: メアリー

ジューロ「あ。ラ・・・ドールさんだ」

ラインと呼びそうになって慌てて言い直す。隣にいたアラタはそれに苦笑を浮かべながら、ジューロと共にラインがいる方向を見た。
また同僚のメダロットと喧嘩をしている。今回はブルースドックだ。アラタが声をかけない所をみると、ドックメダル一門の可能性がたかい。

アラタ「あれはルースさんだな。前も喧嘩していたぞ。ドールが年上だからといって大人しくなるわけがねぇけど。あのメダロットも素直に後輩の言うことを聞くようなメダロットではねぇしな」
ジューロ「では、僕らでは助けにいくことは難しいってえ、どこ行くんですか」
アラタ「ちょっとな」

ラインとルースに向かってまっすぐに進むアラタから遅れて、ジューロも駆けつける。
アラタは愛嬌のある笑みを浮かべて二機の間に入り込めば、ラインを見てから、ルースをみて笑みを深くした。

アラタ「こんなところでいかがなされましたか?」

ルースはアラタの笑みをみてからすぐに表情を苦々しいものへと変え、彼からすこし左に出てラインを睨みつけた。指をさせば荒々しい声を発した。

ルース「この戦略も解らない愚か者が、こちらの作戦にケチをつけてきたのだ」
アラタ「戦略、ですか。たしかにドール。お前は戦略については専門外だろう」
ドール「私でも解る愚策を論じたのだ」
アラタ「・・・ドール。もしたとえ、仮に、万が一に、いや億が一に、そうであったとしても。その作戦はまず、私がいる参謀室へ通してもらいたい」
ドール「私は通そうとしたぞ。だが、こいつ」
アラタ「こいつではない。ルース様だ。ドックメダル一門の次期当主候候補様だ」
ドール「私はナイトメダル一門の当主だぞ」
アラタ「・・・たしかにそうであるが」
ドール「メダルの総合レベルも最高スキルレベルも当然私の方が上だが?」
ジューロ「・・・その話は置いておきましょう。それより、ドールさん。話を戻してください。ドールさんは参謀室へ話を通そうとしたんですよね」
ドール「当然だ。そこに回さなくては話にならない」
アラタ「では何故こんなところで大騒ぎをする理由になる」
ドール「このク・・・ルース「殿」が、この作戦を直接マザーへ提示をして、かかる費用を調達してこいというのものでな。話にならないと断っていたのだ」

アラタの表情が一瞬にして曇る。
参謀室に務めるアラタにとっては飛ばされたことは屈辱以外何にでもなかったのだろう。
だからこそ、ルースはアラタを見たときに表情を苦々しいものへと変えたのだ。
唯一部外者であるジューロはルースへと訪ねた。

ジューロ「何故そのようなことを。理由があるのではありませんか?」
ルース「参謀室へ通しているような時間はない。我らドックメダル一門は今最前線で戦っている。参謀室へ通して何も知らない参謀の者がこの策を論じている間に、多くの同門がなくなるのだ」
ドール「だからそれはルース殿の所だけではなく、どの門でも同じだ。当然私の門下もだ。だが」
アラタ「だが、参謀室出身でもない素人が編み出した案では、負けますよ」

アラタはルースがもっていた紙をさっと奪い取れば、それを一瞥してから縦に破った。
その行動に思わずジューロは固まる。アラタはルースへと歩み寄れば、鋭い視線をむけ低い声で言い放った。

アラタ「遅いのは詫びましょう。けれど、待ったほうがいい。今あなたの策を発動するより、今のままで待機したほうが1ヶ月と23日12時間、あなたの一門は前線を生き残れますから」
ルース「なにを」
アラタ「信じられないのであれば構いませんが・・・。いや、いっそのこと、そのことを覚悟して一門を捨てる覚悟でその策を実行しますか?ルース様」
ルース「若造が」
アラタ「ドール。お前はもう止める必要はないぞ。忠告はしたしな。さ、行こう二人共。あとは彼が考えればいい」

ジューロはラインを見る。ラインもこちらを見ていた。明らかに困惑の表情を浮かべている。
アラタは二機の肩を叩けば先に歩き出した。だが、急に立ち止まり、振り向けばルースに向けて来た時と同じ笑みを浮かべていう。

アラタ「参謀室に来られた時は私が責任もって策を練りますよ」

ルースは何も言わず身を翻せばそのまま立ち去った。
その背中をみながらジューロは彼はどうするのだろうかと考えた。

ジューロ(自分ならば迷わずアラタを頼った。だからこそ、あの者の考えは読めない。どうするかも解らない)
ジューロ(自分が得意な分野は戦闘分野でしかないと解っている。だからもし、一門が危険な位置であったのであれば、迷わず武器を取る)
ジューロ(ひとり帰ってきたあのメダロットはどんな気持ちだったのだろうか)

ラインがため息をついた音が聞こえた。
思わず彼女を見れば、ラインは腰に手をあて、アラタへ声を尖らしていう。

ドール「お前たちにあったら一回怒鳴ろうと思ってたのに、それどころではない様子だな」
アラタ「怒鳴る?」

アラタはこわばった表情のまま、ラインを見た。

ドール「ああ。マザーがな、私に友人がいると嬉しいといってきたのだ」

わざとらしいため息と共にいわれた言葉に、ジューロは表情が緩むのを感じた。隣にいるアラタも同じように緩んでいった。
だがその表情をみたラインの表情は落ち込んだものになる。

ドール「私は違うと言い張るつもりだったんだが、ばれてしまったぞ」
ジューロ「実際違わないんです。僕らの偉大なる母なんですから、そんな嘘見抜けますよ」
アラタ「まったく、マザーの前で恥ずかしがることないだろう」
ドール「別に恥ずかしがってるわけじゃ」
ジューロ「しかしマザーが喜んでくださったっていうことは、僕らの仲もマザー公認ってことか・・・。なんか恥ずかしいね」
アラタ「確かに。だが、マザーに伝わっているということは、もう多くのメダロット達に伝わっているってことじゃね?」
ジューロ「そっか!っていうことは、一門での争いも少なく」
ドール「それはどうだか・・・」
アラタ「諦めるはまだ早いぞ。さ、今日もがんばって働こう!少しでも多くの策を編み出すぞ」
ジューロ「では僕は修行に励むよ。レベルをあげなくては!」
ドール「・・・はあ」
ジューロ「一日の目標は大切だよ。ドール。君は今日、なにをする予定なの?」
ドール「今日は一日マザーの補佐だ。命令を伝えたりアポイントの管理をしたりする。目標は特にない」
アラタ「じゃ、一日の目標が決まったところで」
ドール「いや、私の目標は」
ジューロ「気合入れていこー!おおおぉぉぅ!」
ドール(もう、このノリは定番なんだな・・・。下手に励ますのではなかった)
アラタ「おおおおおぉぉぉぉぉ!!!」
ドール(それでも、まあ、いいか)
ドール「おー」